有道さんが好きな日本のものベスト9

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よく人に「日本で好きなものは無いんですか?」と聞かれるけど、そりゃ好きなものはあるに決まってるじゃないか、という事で、ここで好きな日本のもの9つを紹介したい。
第9位:公共交通
海外ではよく「しまった、車がないと身動きとれない!」と嘆いたもんだけど、北海道だと、電車やバス、タクシー等を使えば、移動時間さえ確保できればド田舎でもとりあえず移動手段はある。それに、東京ほどの規模の都市で、1日に何百人もの人間を運ぶような、比較的キレイで安全で安いインフラなんて世界にどれほどあるだろうか。決して多くはない。
第8位:シーフード
日本の両立は質がいいし、不味い飯なんて探す方が難しい(学校の食堂飯だって十分うまい)。世界レベルのグルメ料理(中華、イタリアン、タイ、インド、フレンチ等々)なんて決して珍しくはないけど、やはり一番美味いのはシーフードだろう。それもそのはず:畜産よりも長い漁業の歴史を誇る彼らは、藻すら美味しくする技術を編み出しているというのだから。恐らく日本人は他の誰よりもシーフードを食しているだろう。
第7位:擬態語
僕は漢字オタクだけど、それは日本語の中でも頭の固い部分でしかない。その裏にあるのは日本語における「音」を表現する言葉、擬態語・擬声語・擬音語の世界だ。みんな「ぐっすり」や「がっかり」は分かるよね?でも鼻の内側を「ぽりぽり」とかく音や、何かを舐める「れろれろ」という音、そしてショックな時に響く「がびーん」の音はどうも個人的に難解だ。日本語とは非常に文脈化された言葉だけど(言葉の選択を間違えただけで官僚は手をこまねいてしまう)、ひらがなやカタカナの繰り返しの中にある広大な表現の世界は、さすがに極められそうにもない。残念。
第6位:包装
三越なんかのお店じゃ必要以上の紙やプラスチックで買い物をぐるぐる巻きにするけど、郵送する時等、そのぐるぐる巻きが欲しいような時になると非常にありがたいものになる。日本の郵便局は箱やテープを安価で提供するし、ヤマトやペリカンといった民間宅配会社なんかは、シャンデリアを箱詰めにして沖縄にまで配達してもらうって時でも十分信頼できる(しかも値段もリーズナブル)。包装の仕方がわからなければ、プロにまかせればいい。それもサービスの一環だ。三越が証明するように、包装がしっかりしていないものは他人に送るべきものじゃないという事だ。
第5位:筆記用具
アメリカのビック社が作る最悪のボールペンにはお世話になったが(何度書き直しても必ずインクが特定の場所で途切れたりする)、日本の筆記用具はクオリティと緻密さを併せ持つ。筆記用具の専門雑誌(本当にそういうのがある)で発見した新型ペン(鉛筆の芯を押し出すボタンがあったり、違う色のインクをカートリッジみたいに交換したり、歯磨き粉のアクアフレッシュみたいに複数の色を同時に出せるペンとか)を手に入れようと、みんな文房具屋に急ぐような所だ。漢字を精密に書かなきゃいけない文化じゃこれは不思議な事じゃないかもしれないけど、ペンにここまで執着する国は日本とドイツしか思い当たらない。
第4位:集団協力
確かに集団で行動すると融通がきかなくなって作業が遅くなりがちだけど、この国で集団行動がうまくいくと、特に自動化された分業が用いられた場合など、本当に効率がよくなる。
例えばだ:以前住んでた南幌では町内活動に活発で、町民センターで部屋を予約して会議をしたりした。みんな会議の前に集合して椅子や机の準備をして、会議が終われば全部片付けてから帰る。これが海外でプレゼンやる時なんかは周りの態度は「おい、おまえらちゃんと椅子片付けろよ。何のために給料払ってると思ってるんだ」ときたもんだ。みんなで協力する事が当たり前のこの国に住んでてよかったと思う。
第3位:公衆トイレ
もちろん公衆トイレは海外にもあるけど、大抵は見つける事すら難しい(海外の買い物客は膀胱が大きくなってるに違いない)。仮に見つけたとしても、レバノンソマリアのような大惨事になってる場合が殆どだ。しかし、日本の公衆トイレは基本的に清潔に保たれていて、臭いもそれほどきつくはない。
しかも結構心地いいときた。そりゃ漏れそうな時に和式の便器しかなかった時なんかは最悪だけど、他人にかかとが丸見えになるような海外のトイレだって嫌だ。それに、もし日本で出かけてる時に休憩したくなったら、とりあえず近くの障害者用トイレに駆け込んでゆっくりしていく。うーん、まるで個室だ。正にお尻のためのラブホテル。
第2位:アニメ
2歳の頃から漫画本を読んでいた僕は、日本のジャパニメーションや漫画にずっと憧れていた。アニメのあの奇麗な線や空間感と力強さ、そして絵コンテ式に語られる物語。当時は海外では過小評価されていたけど、今では日本で最も多く輸出されている文化の一つだ。もはや抵抗は無意味だ:類似品はもうカートゥーンネットワークに溢れかえっている(パワーパフガールズサムライジャック大好き)。
漫画アートに夢中な社会というものから生まれる一つの確定的な利点は、日本の絵描きの平均的技術力が非常に高いという事だ。自分自身、棒人間かパット・オリファント級のどちらかという、個人の芸術レベルが非常に極端な国の出身だし。
こんな例はどうだろう。以前日本の大学で空間ボキャブラリーというものを教えていた時に、解答用紙に部屋が描かれたものを配って「机の上にドラえもんを描いて」というテストをしてみた。驚くべき事に。100人中98人の生徒がプロペラや鈴、大きな口やヒゲなどといった特徴をしっかりと捉えた、見間違えようのないドラえもんをしっかりと描き上げられたのだ。これで海外の人間にミッキーマウスやフィリックス、むしろスヌーピーなどを描かせてみたら、日本国外でお絵かきがどれだけ練習されてないかが分かる。
第1位:温泉
まぁ、入れたらの話だけどね・・・
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オチwwwwwwww